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2012年12月14日

インフルエンザとクラリス ~予防服用~

こんばんは。藤松です。


昨日深夜、三大流星群の「ふたご座流星群」が観測されました。何個も流れ落ちる星々。願いことが多い人でも、何回もお願いできそうですね(笑)

私も観測しようと待ち構えていましたが、迫り来る眠気に負けて寝ておりました・・・。


さて、余談はこれぐらいで、今回は恐ろしい病気であるインフルエンザについて語りたいと思います。

インフルエンザは遡ること数千年前、古代エジプトにすらインフルエンザに関する記述が残っているという、歴史深い病気です。


インフルエンザについて最も有名なのは、歴史の教科書にも載っている「スペイン風邪」ではないでしょうか?

死者4000万~5000万人(一説ではそれ以上とも)とされた最悪の大流行(パンデミック)を引き起こした、非常に恐ろしい出来事です。


既存のインフルエンザ薬で改善できないタイプのインフルエンザウイルスが研究されていて、生物兵器として悪用される恐れもあると昔話題になりました。
(中国だかロシアで研究していると小耳に挟みましたが、真偽の程は分かりません・・・)


※余談ですが・・・
石田衣良氏の「ブルータワー」というSF小説では、新型のインフルエンザを題材とし、一国の滅亡とそれに対する対抗策について描かれていて、非常に面白かった記憶があります。


インフルエンザは非常に恐ろしいです。できればかかりたくないものです・・・。



そこで!今回は予防に効果があると言われている薬をご紹介したいと思います。


インフルエンザの薬といいますと、一般の方でもかなりなじみが深くなってきている「タミフル」や「リレンザ」、最近発売されたものだと「イナビル」といった薬で、改善率は非常に高いです。

通常、これらの薬と解熱剤等の対症療法を併せて行いますが、時々抗生剤の「クラリス」が処方されることがあります。


インフルエンザはウイルスが原因なので抗生剤は一般的に効果は無いのですが、このクラリス、実は凄いやつみたいです。



クラリス(成分:クラリスロマイシン)は14員環マクロライド系抗生物質といいまして、これは菌を殺す以外にも効果があり、抗炎症作用バイオフィルム阻害作用がよく言われています。


近年囁かれているのが、クラリスが「粘膜免疫増強作用なるものを持つと言われています。


要は、免疫が増える作用という事です!!


インフルエンザにかかると、4~5日ほど経過するとIgAという自己免疫が増えて、インフルエンザウイルス排除する方向に働きます。


クラリスを服用していると、このIgAの量が顕著に増加したと報告されております!!


予防服用量としては、通常の半分量(1日1回200mgの服用。マクロライド療法と同じですね)にて効果があるといわれています。


知り合いのドクターは、冬の間クラリスを通常量で飲み続けたというつわものでしたが、耐性菌の発生の関係もあるので、むやみに服用するのはオススメできませんが・・・
(ちなみにこのドクター、インフルエンザには罹らなかったそうで、自慢しておりました)


現在クラリスにインフルエンザの予防服用という適応はありませんが、いずれそのような適応が通ることも期待しつつ、今回は終了とさせていただきます。


次回は、薬局の集客を出すために必要である「接客」について考察してみたいと思います。


ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。また次回お会いしましょう。