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2013年8月29日

大人の食物アレルギーが加速的に増加している件

こんにちは!藤松です!!


先日患者様で、「最近、桃を食べると痒くなることがあるんだけど、食べ物アレルギーかな??」と質問がありました。



最近、大人の食物アレルギーが増加しているそうです。公益財団法人日本アレルギー協会の方の話しでは、ここ10年で大人の食物アレルギー、特に果物アレルギーが急増しているそうです!!


ちなみに、この前の花粉症シーズンにニュースにもなっていました↓

2013/2/14付 日本経済新聞 夕刊日本経済新聞 )


花粉症のシーズンは「花粉」というアレルギーに反応している時期なので、他のアレルギー反応にも過敏になってしまうので、こういった注意が喚起されたのでしょう。




ここ10年間で、大人の果物アレルギーというのが食物アレルギー全体に対して、どれぐらい増えたのかを調べてみました。


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■大人の食物アレルギー

・平成10年ごろ: 1      2位 エビ  3位 そば 
 (厚生労働省食物アレルギー全国調査)

平成20年ごろ: 1位 果物・野菜 2位 小麦  3位 甲殻類 
                         (国立病院機構相模原病院)

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調査地域や母体数が異なるのであくまで参考程度として考えますが、10年ほど前と比較して食物アレルギーの上位対象品目がガラッと変わっています。


(※1 国立病院機構相模原病院は、厚生労働省よりリウマチ・アレルギーの準ナショナルセンターに指定されている病院です。  ~国立病院機構相模原病院アレルギー科HP~)


(※2 余談ですが、乳幼児の食物アレルギーは昔も今も鶏卵や牛乳、小麦が食物アレルギーの上位を占めております。)



食物アレルギーというものは、食べ物に含まれている特定のタンパク質を体が悪いものと判断し、過剰な防御反応(免疫反応)が出てしまうことを指します。すぐに反応がでる「Ⅰ型アレルギー」とと、反応まで時間がかかる「非Ⅰ型アレルギー」があるそうです。



さてさて、この度の果物アレルギーが増えている理由(メカニズム)ですが・・・、現在もよく分かっていないそうです。



治療方法ですが、例えば乳幼児の食べ物アレルギーの治療としては、原因物質を少量ずつ摂取していく「減感作療法」という治療を行っていきます。(以前、「花粉症 薬に頼らなくする方法は無いの??」の記事で、減感作療法について触れております。ご参考までに・・・。)



また、乳幼児は成長と共に消化機能が発達し、食物アレルギーが自然と改善することも期待できます。


さて、成人の食物アレルギーの治療ですが・・・・、難しいんです!



減感作療法ですが、牛乳などの乳幼児の食べ物アレルギー原因物質には有効なのですが、果物やナッツなどには残念ながら効果が弱いそうです。



治療方法は確立ができておりませんが、大規模病院では患者様のアレルギー反応の程度や体質によって、症状改善に向けた動きが広がっているとのことです。




大人の食物アレルギーの方は10人に1人程度の割合で、重大な症状(例えば意識を失うショック症状など)を起こす可能性があります。



果物アレルギーが増えているメカニズムがハッキリとしていないという現状ですので、現時点ではなかなか対処の方法が難しいです。



ですので、果物アレルギーかなっていう原因物質の疑いがあれば、きちんと検査をして把握しておき、食べない!といった自衛をするのが大事です!!



私も何か発症するのかもしれないとビクビクしながら、今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!また次回、お会いしましょう!!