Sponsor By Google

2013年9月17日

アトピーを抑える新治療薬ができるか!?~フィラグリンってなに?~

こんにちは!藤松です!!


今朝何気なくヤフ-ニュースを見ていたら、「アトピー改善の化合物発見 京大などグループ、マウス使い」なる気になる記事を見つけました!!


以下、抜粋です↓

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アトピー性皮膚炎のマウスの症状を改善する化合物を、京都大医学研究科の椛島健治准教授や大塚篤司研究員、アステラス製薬などのグループが発見した。内服することで皮膚が備える防護機能を高め、副作用もみられないという。米学会誌で17日発表する。(元記事リンク
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ま、まじっすか!ips細胞といい、京都大学の医療界への貢献は高いですな(^_^;)


さて、この内服する薬ですが、体内の「フィラグリン」というタンパク質を増やす薬だそうです。


●アトピーはフィラグリンの異常!?

この「フィラグリン」というタンパク質ですが、アトピーの原因タンパク質として注目されているタンパク質です。


2006年にイギリスで、アトピー性皮膚炎において1/3~半数でフィラグリンの異常が見られたそうで、2008年には日本でもアトピー性皮膚炎の1/5に見られたそうです。


さてさて、「フィラグリン」って一体なんぞやって話しです。


この「フィラグリン」という物質ですが、皮膚の表皮の角質層という部分を構成するタンパク質で、ケラチンと共に外部からの刺激に対するバリア機能を担っております。皮膚の構成タンパク質です。(大事なことなので二回書きました)




左の図で言う、角層というのが角質層です。



ご覧のとおり、皮膚の一番外側を構成し外部から刺激を防ぐ、大事な成分ってわけです。






アトピーという病気ですが、アレルギー反応と関連があるもので、湿疹・赤み等の皮膚の炎症を起こす過敏症の一種です。ちなみにアトピーという名前はギリシャ語の「場所が不特定」という意味の「アトポス(atopos))」という単語が由来になっているそうです。



アトピーの方は表皮のバリア機能が弱まっており、外部からのアレルギー物質の侵入を受けやすい状態なので、結果としてアレルギー反応を起こしてしまい炎症を起こしてしまうんですね。



アトピーの治療としては、炎症が起きてしまったときにステロイドを塗布して炎症を抑えるというのが一般的な治療です。その他、漢方を使用して症状を出にくくしたり、食事や運動等の生活習慣の改善によって症状を出にくくする方法など、様々な治療方法が模索されております。


アトピーの患者様はかなり多くいらっしゃる(多くの方が苦しんでらっしゃる)ので、多くの治療方法(アレルギー反応なので完治は出来ませんが・・・)が巷で存在しております。


※古いデータしか見つかりませんでしたが、平性年の厚生省発表のデータですと、アトピー性皮膚炎の方は38万4000人というデータが見つかりました。



そんな中で今回発表された物質ですが、今までの治療法としては無かったものになるということで個人的には注目しています。




皮膚のバリア機能を整えることでアトピーの炎症を抑えやすくなるのは事実なので、このフィラグリンを増やす物質により皮膚のバリア機能を高め、アトピーが抑えやすくなるようになることが待ち遠しいです。



ちなみに、10年後をメドに臨床上の治療薬として使用できるように目指されるとのことでした。



画期的な薬は早く市場に出してくれれば良いのになぁと思う反面、副作用リスクも恐いからなんとも言えないなぁなんて考えながら、今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!



また次回、お会いしましょう!!




2013年9月13日

調剤薬局経営失敗談 ~新規オープン中止~

先日、薬局経営者の方とお話しているときに伺った話しになります。



「知り合いの○○さんとこの薬局なんだけど、来月から営業開始しようという矢先に状況が変わったから出店を中止したんだってよ!!参っちゃうよな!」



な、なんですと!?



なんでも、内装関係もキレイに出来上がり、調剤棚やレセコン等も準備が出来ており、後は厚生局からの保険調剤の指定が届くのを待っている状態であったのに、経営上の不安材料が出てきてしまい、結局営業は中止となったとのことでした。




調剤薬局の新規営業中止の理由は!?

今回こちらの内容で記載しようと考えたのは、「新規開局で~のように進めて順調に開局できました!!」という成功体験の記事は簡単に見つかりますが(特に新規案件をご紹介している企業様)、失敗体験というのは記事少ないです。




まぁ、失敗を記載するよりは「こんなに凄いことしたんですよ!!」といった成功体験を書きたくなりますもんね。





今回貴重なご意見を伺ったので、独立希望の方の参考になるようシェアしようと考えました。ただ、完全に情報をオープンにしてしまうのがよろしくない部分もあるので、適度にオブラートに包みますことご容赦下さい(^_^;)






さて単刀直入に、今回の新規オープン中止の最大の理由ですが、「門前クリニックの院外処方箋発行がほぼ中止になったから」という、調剤薬局の経営においての大問題にぶち当たってしまったことによるそうです。




経緯としては、以下の流れです↓


新規薬局の開局に当たり、院内処方のクリニックに営業し院外処方にしていただく手はずで進めておりました。何度も面会を繰り返しておりましたが、ある時から医師の面会態度に変化が出たそうです。



その医師の態度が変化したタイミング辺りで、とある筋から不穏な情報が流れてきたそうです。「そんな馬鹿な!!」ということで早速面会に向かったとのこと。




ちょうど薬の仕入れをするタイミングであったので、仕入れ数量・在庫数量を決める為に現在の患者数・見込み院外処方箋発行枚数を伺ったそうです。



すると・・・、院外処方箋見込み枚数が当初の話しとはかけ離れた枚数になっていたそうです!!





困惑した経営者の方は、すぐに売上を計算しました。伺った処方箋枚数で売上を試算すると、赤字を垂れ流すしかない金額でした。そして回収見込みも立たないという事業プランしか出来上がりませんでした。





設備投資費用や賃貸契約に関する費用を計算するとかなりの額になりますが、現在の状況だけでは軌道に載せる要素が無いということで、出店中止というご英断をされたそうです・・・。



経緯は以上です。





私もお聞きしたデータから算出してみたところ、確かに撤退という決断をされた方が良い数値になりました。




今回は失敗となってしまったのは、門前クリニックからの処方箋を期待しての出店計画であったのに、肝心の門前クリニックからの処方箋が見込めなくなってしまった所です。




なぜ、このような医師の心変わりが起きてしまったのか?




原因としては、医師の性格・外部圧力という2点になります。





上記2つの事項を読み解けずアプローチの仕方やステップの踏み間違いにより、まさかの自体に進んでしまったようでした。





今回の根本的な部分での敗因は、人間心理を上手くコントロールできなかったかなと私は判断しました。仕事というのは、関わりあう方の人情を疎かにしてはいけないなと改めて実感したお話でした。



赤字が増え黒字転換も見込めないとあれば、早めの撤退を考えるというのは経営上大切な事ですので、これから新規薬局を考えられている経営者の方はぜひ心に刻んでおいて下さいね!



では!今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!!また次回お会いしましょう!!




2013年9月10日

俄(にわか)で結婚指輪を見てきた!~京都発祥のジュエリーブランド~

こんにちは!藤松です!!


先日、俄(にわか)という京都発祥のジュエリーブランドで結婚指輪を見てきました!何店舗もまわり、ようやく「これだ!!」という俄の結婚指輪に出会えたので、決定打となった経緯をご紹介したいと思います!





私事で恐縮ですが、実は現在婚約中の身でありまして、重たい腰を上げ結婚式の準備を進め始めたところなんです。



式場は既に決めており(来年春)、プランナーの方との具体的な話し合いが始まるのが来月からということで、その前に結婚指輪を決めてしまおうということになりました!



ジュエリー関係は私相当疎いので、全て彼女に連れられるままでした・・・が、ジュエリーショップって星の数ほどあるんですね(^_^;)



ティファニーから始まり、色々なお見せを見た感想ですが、



「どこも一緒じゃない!?」



最初こそ見新しいデザインでしたが、何店も見ていくうちに同じものを何回も見ているような感覚におちいりました・・・。




そんな状態の中、「俄」は異彩を放っておりました!!




なんでもこの「俄」、水嶋ヒロと絢香の結婚指輪もこのブランドということを前情報で聞いたので、少々ミーハー気味に店舗に入って行きました(笑)



銀座の店舗へ行ったのですが、入った瞬間衝撃を喰らいました!



他のジュエリーショップは、凄く明るい店内と(そのほうが貴金属がキレイに見えますもんね)、ほのかな香水臭(これは気のせいだったのかも)がするのですが、俄は全体的には暗い照明でお香の臭いが充満されていました。



京都発祥という雰囲気が出ておりました(笑)




ブライダル関係は2階ということで、階段を上り2階へ。こちらも同様の雰囲気に包まれておりました。


さてさて、こちらも同じ感じのデザインなのかなと見ていた所、独特のデザインもさることながら、一つ一つに名前が付けられているでは無いですか!!



「結」や「初桜」、「月の雫」となんとも和風な名前がついておりました。



また、婚約指輪の方ではありますが、ダイヤモンドのカットはトリプルエクセレントで真上から見ると正方形に見えるというでは無いですか!!




・・・えぇ、正直それが凄いのか良く分からなかったんですが、正方形に見えるというのが日本人が好む形だそうです。



そんな説明をまず受けて店内をうろついていたら、ビビっとくる名称と形を発見し、名前の由来を店員さんに聞くと、



「この指輪は、【雪の朝 白は陽に染まり 未来を輝かす】という意味が込められています。」



この、「未来を輝かす」というフレーズが気に入り、この指輪で決定しようという話になりました!



ちなみに指輪の名前ですが、雪佳景」という名前の指輪にしました。

「俄 niwaka」 HP



これから長年着ける(ものだと思いたい・・・!!笑)ですから、こだわりを持って決められて良かったです!



一つ結婚式関係で決まりホッとしながら、今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!!また次回、お会いしましょう!!





2013年9月6日

抜歯の時に、ワーファリンなどの抗血栓薬は服用中止しない!?

こんにちは!藤松です!!



今日は都内で最高気温が30度を下回り、「ようやく涼しくなる!!」かと思っていましたが、そんなことは無く蒸し暑かったです・・・。



さて!本日患者様から、「抜歯の時はワーファリンを止めなくて良いと言われてさ!てっきり手術と同じで服用を中止すると思っていたよ!」とお話がありました。



こちら、まだ賛否両論出ている議題ではありますが、現在は抜歯や歯周の外科的治療では、ワーファリンや抗血小板薬といった抗血栓薬を服用しながら行うことが指針とされております。(科学的根拠に基づく抗血栓療法患者の抜歯に関するガイドライン,2010年版)



というのも、抜歯の際にワーファリンを中止するリスクの方が、中止せずに抜歯をしたときのリスクを上回っていると判断されたからです。



抜歯の際にワーファリンを中止した患者群の予後について記載されている論文がありまして、1998年にWahlという方が発表されています。


その中では、抜歯のときにワーファリンを中止した患者の1%で血栓・塞栓が発症し、血栓・塞栓を発症した患者の80%が重篤な状態になったというデータが出たそうです。




つまり、ワーファリンを中止した患者様の0.8%に重篤な血栓・塞栓症が出てしまったわけです!! 



抗血栓薬を服用中の方が、「服用を中止する」、「服用を再開する」ときに血栓・塞栓ができやすいリバウンド現象が起きますので、そのリスクを考慮すると抜歯の際は服用していた方が良いという考えが支持されつつあるようですね。



ただ、全員のワーファリンを服用中の方が抜歯の時に服用を中止しなくても良いかというとそうではなく、検査の結果にて判断されています。



ワーファリン服用中の方は定期的に「PT-INR」という、血液凝固能に関する検査を受けております。



PT-INR3.0までの患者様であれば、ワーファリンを服用継続しながら抜歯を行うことが出来ると判断されます。歯周病の治療に関してはPT-INR2.5以下が対照群となっておりますが、こちらはデータ数が少ないとのことです。


抜歯後の処置ですが、ワーファリンなどの抗血栓薬を服用していると血が止まりにくい・治療領域で内出血が起きやすいというリスクは、抗血栓薬を服用していない方と比べればリスクが高くなるので、処置の際は治療領域を小さくすることを心がけ、処置後は適切に素早く対処することが求められています。


要は、なるべく血が出る部位を小さくして、内出血が起きそうなことはせず、治療が終わったら素早く止血しろってことです。



このように、PT-INRの値という条件がありますが、ワーファリンや抗血小板薬を服用中の方は、血栓・塞栓のリスクを考慮して抗血栓薬を服用継続して抜歯を行うことが良しとされております。





抜歯では無い外科的な治療の際は、服用している抗血栓薬や手術の度合いにより休薬期間が変わってきますので・・・、ご注意下さい(^_^;)




では!今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!!また次回、お会いしましょう!!




2013年9月3日

薬を長期間出して貰うのは可能!?不可能!?

こんにちは!藤松です!!


今回は、「薬を2ヶ月とか3ヶ月といった長期間出して貰うことは可能なのか!?不可能なのか!?」という命題で、法律目線から記載していこうと思います。



というのも、患者様から「今飲んでいる薬を2ヶ月とか3ヶ月出してもらうのはダメなの??」という質問を受けることは、薬局薬剤師の方なら数多く経験しているはず。



大病院であれば、3ヶ月処方はよく見かけますが、町のクリニックであれば長くて1ヶ月だと思います。


「町のクリニックでも長期間出してくれよ!!」という声を良く聞きますが、なぜ長期間処方しないのかを見て行きましょう。




処方推奨日数は国で決められている!!



まずは、こちらの規則を見てみましょう↓


保険医療機関及び保険医療養担当規則 (外部リンク)
(昭和三十二年四月三十日) 
(厚生省令第十五号) 


こちらは昭和32年に発足された「保険医療機関及び保険医療養担当規則」なる規則になります。医師の診療行為に対する条文ですね。


こちらの第二十条の所に、投与日数についての記載があります。その部分がこちらになります↓

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

第二十条 医師である保険医の診療の具体的方針は、前十二条の規定によるほか、次に掲げるところによるものとする。

(省略)

ホ 投薬量は、予見することができる必要期間に従い、おおむね、次の基準による。

(1) 内服薬及び外用薬は、一回十四日分を限度として投与する。

(2) (1)にかかわらず、次に掲げる場合には、それぞれの定めるところによる。

(一) 長期の旅行等特殊の事情がある場合において、必要があると認められるときは、旅程その他の事情を考慮し、必要最小限の範囲において、一回三十日分を限度として投与する。

(二) 厚生労働大臣の定める内服薬は、厚生労働大臣の定める疾患に罹患している者に対し、症状の経過に応じて、当該厚生労働大臣の定める内服薬ごとに一回三十日分又は九十日分を限度として投与する。

(三) 厚生労働大臣の定める外用薬は、厚生労働大臣の定める疾患に罹患している者に対し、症状の経過に応じて、当該厚生労働大臣の定める外用薬ごとに一回三十日分を限度として投与する。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


日数の所に赤い印を付けてあります。


処方日数は、内用・外用かかわらず基本的には14日処方が推奨されております。例外規定として、長期投与を認めているわけですね。



(2)の(一)は、以前「夏休みや年末年始の長期投与って可能なの?~特殊な事情が必要~」で記載しておりますので、詳しい説明は省略させてもらいます(^_^;)



(2)の(ニ)、(三)はどういうことかといいますと、その患者様の病気と薬、現在の状態を総合して考え、医師が症状が「こうなるだろうな」と予想出来る範囲で、内用薬であれば90日分まで、外用薬であれば30日分まで処方することが出来るということです。



医師が「体調からすると、この薬はこの日数までなら出しても大丈夫!」と判断した日数まで処方できるわけですね!!



ですので、飲み薬であれば90日分までは可能になります。



法律的な目線以外では、町のクリニックは地域住民のかかりつけ医として30日程度をサイクルに病院を受診して健康を管理するという立場があり、大病院では最新の医療技術を用いて重篤な病気を中心に診ることが求められているので、安定している患者様は長期間薬を処方しなるべく多くの患者様を診るという立場があります。


なので、大きな病院では比較的長期の処方が目立つ理由になります。



ちなみに、最近ニュースになっていました2016年度をメドに大学病院へ紹介状を持たずに初めて来院される場合、1万円程度の初診料を求める動きが出ているのも、上記のような理由があるためですね。



定期的に病院を受診することは、健康被害を未然に防ぐことが出来るキッカケになります。なので、「長期間出して欲しい!」と言う言葉をかかりつけの先生にぶつけるのではなく、健康上の悩みをかかりつけの先生にぶつけてみてはいかがでしょうか!?


そんなことを考えながら、今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!!