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2013年9月13日

調剤薬局経営失敗談 ~新規オープン中止~

先日、薬局経営者の方とお話しているときに伺った話しになります。



「知り合いの○○さんとこの薬局なんだけど、来月から営業開始しようという矢先に状況が変わったから出店を中止したんだってよ!!参っちゃうよな!」



な、なんですと!?



なんでも、内装関係もキレイに出来上がり、調剤棚やレセコン等も準備が出来ており、後は厚生局からの保険調剤の指定が届くのを待っている状態であったのに、経営上の不安材料が出てきてしまい、結局営業は中止となったとのことでした。




調剤薬局の新規営業中止の理由は!?

今回こちらの内容で記載しようと考えたのは、「新規開局で~のように進めて順調に開局できました!!」という成功体験の記事は簡単に見つかりますが(特に新規案件をご紹介している企業様)、失敗体験というのは記事少ないです。




まぁ、失敗を記載するよりは「こんなに凄いことしたんですよ!!」といった成功体験を書きたくなりますもんね。





今回貴重なご意見を伺ったので、独立希望の方の参考になるようシェアしようと考えました。ただ、完全に情報をオープンにしてしまうのがよろしくない部分もあるので、適度にオブラートに包みますことご容赦下さい(^_^;)






さて単刀直入に、今回の新規オープン中止の最大の理由ですが、「門前クリニックの院外処方箋発行がほぼ中止になったから」という、調剤薬局の経営においての大問題にぶち当たってしまったことによるそうです。




経緯としては、以下の流れです↓


新規薬局の開局に当たり、院内処方のクリニックに営業し院外処方にしていただく手はずで進めておりました。何度も面会を繰り返しておりましたが、ある時から医師の面会態度に変化が出たそうです。



その医師の態度が変化したタイミング辺りで、とある筋から不穏な情報が流れてきたそうです。「そんな馬鹿な!!」ということで早速面会に向かったとのこと。




ちょうど薬の仕入れをするタイミングであったので、仕入れ数量・在庫数量を決める為に現在の患者数・見込み院外処方箋発行枚数を伺ったそうです。



すると・・・、院外処方箋見込み枚数が当初の話しとはかけ離れた枚数になっていたそうです!!





困惑した経営者の方は、すぐに売上を計算しました。伺った処方箋枚数で売上を試算すると、赤字を垂れ流すしかない金額でした。そして回収見込みも立たないという事業プランしか出来上がりませんでした。





設備投資費用や賃貸契約に関する費用を計算するとかなりの額になりますが、現在の状況だけでは軌道に載せる要素が無いということで、出店中止というご英断をされたそうです・・・。



経緯は以上です。





私もお聞きしたデータから算出してみたところ、確かに撤退という決断をされた方が良い数値になりました。




今回は失敗となってしまったのは、門前クリニックからの処方箋を期待しての出店計画であったのに、肝心の門前クリニックからの処方箋が見込めなくなってしまった所です。




なぜ、このような医師の心変わりが起きてしまったのか?




原因としては、医師の性格・外部圧力という2点になります。





上記2つの事項を読み解けずアプローチの仕方やステップの踏み間違いにより、まさかの自体に進んでしまったようでした。





今回の根本的な部分での敗因は、人間心理を上手くコントロールできなかったかなと私は判断しました。仕事というのは、関わりあう方の人情を疎かにしてはいけないなと改めて実感したお話でした。



赤字が増え黒字転換も見込めないとあれば、早めの撤退を考えるというのは経営上大切な事ですので、これから新規薬局を考えられている経営者の方はぜひ心に刻んでおいて下さいね!



では!今回はこの辺りで終わりにしたいと思います!!また次回お会いしましょう!!